統合失調症の妻と子供たちが僕に教えてくれた事。

ある日妻が統合失調症になりました。初めての陽性反応から入院、退院してから現在までの事を少しずつ綴っていきたいと思います。同じ疾病を抱えた人やその人を支える家族の方へ少しでも情報提供になればと思います。

退院。

入院中の陽性反応が出て以来、薬をもとに戻しまた少しずつ症状が安定してきた。

 

僕は毎日のようにみかちゃんみかちゃんの大好きなパンを持ってお見舞いに行った。

子供達も可能な限り一緒にお見舞いに行った。

 

みかちゃんの入院生活は2ヶ月に及んだ。

 

最初は3ヶ月と言われていたが1ヶ月短縮し退院することが出来た。

 

最後の2〜3週間においては外出許可がおりたり外泊許可がおりたりしていたので週末はお昼前に迎えに行ってお昼ご飯と晩御飯を一緒に食べて20時くらいに病院に送るという生活を繰り返していた。

 

この時になると、なんと無くぼーっとはしているものの、起きていると周りの人は気付かないだろうなと思うくらい普通なみかちゃんだった。

 

当時の僕は統合失調症になる前のみかちゃんに早く戻って欲しいとずっと考えていた。

 

順調に回復し、外出、外泊を繰り返したのちにみかちゃんは退院することが出来た。

 

退院後はアパートに戻り家族みんなで生活出来る。本当に嬉しかった。

 

ドクターからはこれからは回復期という状態に入ってよく寝ます。

よく寝てください。日常生活は無理のないようにお願いします。

 

と言われた。なので僕の考えとしては家事や育児は今まで通り僕がやって、とりあえずみかちゃんは日常生活に少しずつ慣れよう、とにかく寝るのが仕事でいっぱい寝ようねと行った感じにした。

 

退院後翌日、僕は6時前には起きて子供達の幼稚園や保育園の準備をする。

エプロンのアイロンがけ、タオルの準備、お箸とスプーンの準備、保育園の日記の記入、オムツの名前書きなどをし、朝ごはんの準備をする。

7時半前後には子供達を起こし、服を着替えさせて朝ごはんだ。

朝ごはんと言っても簡単なもので、子供を座らせてまるで親鳥が赤ちゃん鳥に餌を与えるように交互にご飯を口に運ぶ。

この時間が一番長い、子供達はなかなか口を開けないしもぐもぐしない。

その都度僕がほっぺをつんつんしてもぐもぐを促す。

僕の精神状態によっては少しイライラすることもあるが、この時間は本当に幸せな時間で子供達は本当に可愛い。

その後、8時20分には家を出て、娘を息子と保育所に送りその後息子を幼稚園に送る。子供達をそれぞれ送ったのちに洗濯物を干して、家の掃除をして会社に向かう。

この時間が日によってまちまちだが、10時だったり11時だったりだ。

みかちゃんが退院した翌日は、10時位になって会社に行った。

 

みかちゃんに起きたらLINEちょうだいとLINEで送り会社で仕事をした。

11時になっても12時になっても既読にすらならない。

 

僕はとても心配して一度帰宅した。

するとみかちゃんはまだ寝ていた。

昨晩は22時前には寝ているので、もうすでに12時間以上寝ている。

僕は心配になり、みかちゃんを起こした。

すると声をかけ出して30分くらいしてやっとみかちゃんは起きた。

結局13時くらいに起きた。お昼ご飯を作ってみかちゃんに食べてもらった。

すると食後ちょっと休憩と言ってまたベッドへ行ってみかちゃんはまた寝た。

 

結局そのまま16時くらいまで寝ていた。

 

入院中よりもよく寝ている。

 

人の脳にはフィルターがあり、日常生活において常に様々な情報があるもののある程度忖度して必要な情報を取り入れている。

統合失調症になるとそのフィルターが無くなって全ての情報を取り言えれて全てを処理しようとして脳がオーバーヒート状態になるらしい。

 

それによって幻覚や幻聴が起こるみたいだ。

陽性反応というのはこの状態。そしてその脳を回復させようと回復期の今は睡眠が最も重要らしい。

本当に人間の体は不思議だしよく出来ている。

 

たくさん寝て、ゆっくりみかちゃんの脳を回復させてあげたいと心から思う。